多くのアパレル系オンラインショップでは、利益率が厳しいのが普通です。値引き圧力、返品の増加、そしてあらゆる種類の予期せぬコストが利益を削り、成長を鈍化させます。また、平均受注額(AOV)を高めるには、既存顧客とのつながりを深め、クロスセルを行うことが重要であり、これはeコマース業界の大手企業が採用している戦略であることも知っていました。
そしてその解決の鍵は、彼の目の前にある顧客データにありました。しかし、そのデータをビジネスプランに落とし込むのは大変なことでした。「自分たちでウェブサイトのデータをエクスポートして分析するのは大変な作業でした」とAhua氏は認めています。それは、決して珍しい問題ではありません。世界中のマーケティング担当者は、大量のデータを手にしていながら、それを生かすことが難しいと感じています。
Rosetta.aiのパーソナライズドマーケティングソリューションは、Ahua氏の顧客/商品データを収集し、機械学習により個々の買い物客が見たい他の商品を判断し表示します。
ランディングページ、カテゴリーページ、商品詳細ページにレコメンデーションエンジンを設置することで、Ahuaアパレルを訪れた買い物客は、カスタムソックスを買いに来たかもしれないが、今度はソックスに合うドレスやジャンプスーツなど、別のものをショッピングカートに追加してくれるかもしれません。
Rosetta.aiから得られる顧客データの嗜好情報を手にしたAhua氏は、すぐに製品属性のレベルで何が売れていて、何が売れていないかが分かるようになりました。Ahua氏にとって、顧客の嗜好情報は最も価値のあるものであり、「金額や値引きがすべてではない」とさえ付け加えています。今では値引きよりもクロスセリングのほうが、よっぽどビジネスとして成長すると考えています。
購入頻度の高い商品の属性を把握することで、お客様や商品に対する理解が深まり、より真にデータに基づいた意思決定ができるようになったのです。
14日間のトライアル期間中に、1人当たりの平均注文額が70台湾ドルから100台湾ドルに跳ね上がったことを知ったAhua氏は、1年間のフルサービスを申し込みました。
そのわずか3カ月後(2020年8月)には、Rosetta.aiが提供するパーソナライズド・マーケティングは、月間の総購買額が20%増、総売上高が20%増という結果をもたらしました。
その年の終わりには、レコメンデーション・エンジンを導入する前に比べてAOVが19.6%増加しました。この売上高増は、投資対効果の5倍に相当します。